近代的な機械設計の手法は、「壊れないこと」前提とした設計であると言って過言ではありません。壊れる前の健全な状態に対して応力を正確に求め、それによって破壊に対する裕度を確保することが期待されているからです。高品位の材料が提供される今日にあっては、事故を完全に防ぐことは出来ないにしても、きわめて合理的な設計法です。
しかし自然災害や事故などの極限状態、また高度な軽量化が求められる分野では、壊れる過程そのものをシミュレーションすることも求められます。自動車の衝突安全解析は、その最も成功した実用例ということができます。
一方、電子部品のように膨大で複雑な微細構造を持つ製品に対して、その寿命予測を的確に行う方法論はいまだに確立されていません。製造する技術は突出的に進歩したものの、損傷許容設計に代表される既存の方法論を、そのまま適用することが出来ないということです。
今日のDX、デジタルツインといった標語は、このような高度に進化した複雑系への技術的閉塞感を背景にしたスローガンです。今回弊社では、もっと基本に立ち返り、応力解析から破壊力学へのもっとも基本的な足取りを、最近の教科書の力をお借りして、復習することにしました。
非線形構造解析の実務者の皆様を対象とした座学による講習ですが、汎用FEMとしてAbaqus、Marcのデータ構成を説明します。ただし個別のソフトウェアに偏らず、材料力学、破壊力学の見地から解説を行い、モデル化の考え方、実行方法、結果の解釈など、実務に即した内容を説明します。主要なデータは電子媒体で提供します。
皆様の御参加をお待ち申し上げます。
日程 | 2025年5月20日(火)、23日(金)、27日(火)(計3日間) 14:00~16:00(3日間とも) |
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会場 | Web(Zoom) オンデマンド配信を各回用意します。 |
定員 | 20名 ※同業者の方は参加をお断りしております。 |
参加費用 | ¥40,000+税 請求書はテキストとともに送付させていただきます。 副教材の手配を弊社に依頼される場合は、別途費用がかかります。 |
テキスト類 |
弊社作成のテキスト以外に、「楽しく学ぶ 破壊力学、成田 史生・大宮 正毅・荒木 稚子著、朝倉書店」を副教材として使用します。当日までに用意ください。ただし今回のセミナーは、その前半部分を対象とした内容です。 なお、副教材の購入を弊社に依頼される方は、別途注記に従ってお申込み下さい。 副教材代は、¥3,000(送料・税込)となります。 |
進め方 | 各回2時間(最長)×3回のZoomによる配信です。 各回オンデマンド配信を用意します。 |
注意事項 |
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お申込み | フォームよりお申込みください。 |
申込期限 | 2025年5月9日(金)10時 |
1.はじめに
2.孔まわりの応力は?
3.ひずみエネルギーと破壊
4.クラック先端の応力は?
5.演習
お申し込み内容を確認後、メールにて受付のご連絡を差し上げます。
副教材の購入を弊社に依頼される方は、お申込みフォームで副教材要を選択のうえ、5月9日(金)までにお申込み下さい。
Abaqusユーザ以外の皆様も参加できます。ただし同業者の方は参加をお断りしております。
【Zoomヘルプセンター】
https://support.zoom.us/hc/ja【接続のテスト】
https://zoom.us/test