JISに代表される近代的な機械設計の手法は、「壊れないこと」前提とした設計であ ると言って過言ではありません。
FEMによって応力評価を行ったとしても、あくまで「壊れる前の応力状態」を正確に求め、それによって破壊に対する裕度を確保することが期待されているからです。たとえ事故を完全に防ぐことは出来ないにしても、良質の材料や機械部品が提供される近代にあっては、きわめて合理的な設計法です。
しかし災害などの極限状態、あるいは高度に洗練された軽量化設計では、壊れる過程そのものをシミュレーションすることが求められています。自動車の衝突安全解析は、その最も成功した実用例です。しかしこの手法は、堅固なサプライチェーンの中ではじめて実現可能であって、すべての産業分野に適用するには無理があります。
たとえば電子部品のように、複雑な微細構造と膨大な数量をもつ対象に対して、製品の寿命予測を的確に行う方法論を我々は持っていません。これまで最先端分野でしか採用されてこなかった損傷許容設計を、そのまま適用することが出来ないということです。
今日のDX、デジタルツインといった標語は、このような技術的閉塞感を背景にしたスローガンです。今回弊社では、もっと基本に立ち返り、応力解析から破壊力学へのもっとも原初的な足取りを、最近の教科書の力をお借りして、復習することにしました。
非線形構造解析の実務者の皆様を対象とした座学による講習ですが、汎用FEMとしてAbaqus、Marcのデータ構成を説明します。ただし個別のソフトウェアに偏らず、材料力学、破壊力学の見地から解説を行い、モデル化の考え方、実行方法、結果の解釈など、実務に即した内容を説明します。主要なデータは電子媒体で提供します。
皆様の御参加をお待ち申し上げます
日程 | 2024年5月17日(金)、21日(火)、23日(木)(計3日間) 14:00~16:00(3日間とも) |
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会場 | Web(Zoom) オンデマンド配信を各回用意します。 |
定員 | 20名 ※同業者の方は参加をお断りしております。 |
参加費用 | ¥40,000+税 請求書はテキストとともに送付させていただきます。 副教材の手配を弊社に依頼される場合は、別途費用がかかります。 |
テキスト類 |
弊社作成のテキスト以外に、「楽しく学ぶ 破壊力学、成田 史生・大宮 正毅・荒木 稚子著、朝倉書店」を副教材として使用します。当日までに用意ください。 ただし今回のセミナーは、その前半部分を対象とした内容です。 なお、副教材の購入を弊社に依頼される方は、別途注記に従ってお申込み下さい。 副教材代は、¥3,000(送料・税込)となります。 |
進め方 | 各回2時間(最長)×3回のZoomによる配信です。 各回オンデマンド配信を用意します。 |
注意事項 |
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お申込み | フォームよりお申込みください。 |
申込期限 | 2024年5月9日(木)10時 |
1.はじめに
2.孔まわりの応力は?
3.ひずみエネルギーと破壊
4.クラック先端の応力は?
5.演習
2024年5月9日(木)10時
お申し込み内容を確認後、メールにて受付のご連絡を差し上げます。
副教材の購入を弊社に依頼される方は、お申込みフォームで副教材要を選択のうえ、5月9日(木)までにお申込み下さい。
Abaqusユーザ以外の皆様も参加できますただし同業者の方は参加をお断りしております。
【Zoomヘルプセンター】
https://support.zoom.us/hc/ja【接続のテスト】
https://zoom.us/test